Jaw Deformity
顎変形症とは
Jaw Deformity
顎変形症とは
頭蓋や顔面の骨の成長・発達異常によって、上下のあごの骨格に不調和が生じる病気です。これに歯並びの異常が加わることで、噛み合わせが過度に悪くなり、顔の変形も現れます。
顎変形症の代表的な症状には、上あごや下あごが出ている上顎前突症・下顎前突症、またその両方、上あごや下あごが引っ込んでいる上顎後退症・下顎後退症、奥歯は噛み合っているのに前歯が噛み合わない開咬症、顔がゆがんで左右対称でない顔面非対称など、さまざまな種類があります。
治療では、歯の矯正だけでなく、外科的にあごの骨を切る手術が不可欠となります。これによりあごの形態を整え、正常な咬み合わせを取り戻すと同時に、顔貌の調和・改善を目指します。
Trouble
よくあるお悩み
あごが出ている
下あごが上あごよりも前に出ている状態で、「受け口」「しゃくれ」とよばれることもあります。しっかり噛めないほか、食事や発音のしにくさ、顔貌のバランスの乱れ、見た目のコンプレックスにつながることがあります。
あごが引っ込んでいる
下あごが上あごよりも後ろに引っ込んでいる状態です。前歯でしっかり噛めないほか、飲み込みや発音に支障が出ることがあります。また、気道が狭まることでいびきや睡眠時無呼吸症候群の原因となることもあります。
顔がゆがんでいる
顔の中心線に対し、あごの骨が左右どちらかにずれている「顔面非対称」の状態です。そのため、噛み合わせの不調和や片側での噛み癖がつきやすく、顔全体のバランスが乱れてゆがんで見えます。
前歯で噛めない／口ゴボ
奥歯は噛み合っているのに前歯が噛み合わない「開咬」の状態です。前歯が噛み合わないため食べ物を前歯で噛み切れません。口元全体が前に出て見えることを「口ゴボ」といい、口を閉じにくいため見た目にも影響します。
エラが張っている
エラ（耳の下にある角ばったあごの骨）が過剰に発達している状態です。この部分が横に広がることで強調され、顔が大きく見える印象につながります。骨格的な要因による場合は、矯正や手術で改善できます。
歯肉が大幅に見える
「ガミースマイル」といい、笑ったときに、上唇が上がりすぎて歯肉が大幅に見える状態を指します。上あごの骨が長い、上唇を上げる筋肉が発達しすぎているなどの理由から起こり、笑顔に自信をもてなくなることがあります。
Self checklist
セルフチェックリスト
理想の顔とは
Eラインが整っている
左右のバランスがとれている
顔のパーツが黄金比率（※）になっている
歯並びが良い
歯の形や大きさが顔と調和している
「生え際～眉：眉～鼻下：鼻下からあご先＝1：1：1」
一般的に美しいとされる顔は、横から見たときにEライン（鼻先とあご先を結んだ線）の内側に唇がおさまっており、左右のバランスが整っています。口を自然に閉じられ、無理なく笑顔になれることも大切です。このような調和は噛み合わせとも深く関わり、美と健康を両立させる要素にもなります。
ただし、当てはまらなくてもそれは顔の個性のひとつです。見た目が気になる場合は、顎変形症治療などで改善できるので、お気軽にご相談ください。
正しい噛み合わせとは
上下の前歯が自然に重なっている
左右で均等に噛める
奥歯にしっかり力を入れられる
口を閉じたときに違和感がない
発音や飲み込みがスムーズにできる
正しい噛み合わせとは、前歯から奥歯までがバランスよく接触しており、上下の歯が適切に噛み合って食べ物を効率的に噛み砕くことができる状態を指します。噛み合わせが悪いと、発音や呼吸が正しくできなかったり、全身の歪みを招くこともあります。このように、正しい噛み合わせは健康的な生活を送るうえでたいへん重要です。
魅力的な口元をつくる要因であり、見た目の印象にも関わってくるという意味でも、噛み合わせをもう一度見直してみましょう。